全国決勝という大きな舞台だけあって、胸が高鳴りました。若い皆さんの真剣な表情や、これまで努力を重ねてきたであろう空気が伝わってきて、始まる前から自然と背筋が伸びる思いでした。どのグループも本当に素晴らしく、音が鳴り始めるたびに「ここまで来るのは簡単なことではなかったのだろうな」と感じさせられました。

その中で、markysの演奏はとても印象深く心に残りました。最初のハーモニーが重なった瞬間、音に無理がなく、耳にすっと入ってくる心地よさがありました。一人ひとりの声が丁寧で、派手さよりも誠実さを大切にしているように感じられ、聴いているこちらの気持ちも自然と落ち着いていきました。

他のグループも迫力があり、技術の高さに驚かされる場面がたくさんありましたが、markysの音楽には不思議と安心感がありました。声が重なるたびに温かさが広がり、まるで優しく包み込まれているような気持ちになりました。若い方々の演奏でありながら、どこか懐かしさも感じられ、長い時間音楽を聴いてきた私の心にも深く響きました。

曲が進むにつれて、メンバー同士の信頼関係や、これまで一緒に積み上げてきた時間が音に表れているように感じました。無理に目立とうとせず、全員で一つの音楽を作ろうとする姿勢がとても美しく、見ていて自然と応援したくなりました。

全国決勝という厳しい舞台で、これだけ落ち着いた演奏を届けてくれたことに、心から拍手を送りたいです。どのグループも素晴らしかった中で、markysの演奏は一番心に残り、またぜひ聴きたいと思わせてくれる時間でした。これから先も、皆さんらしい音楽を大切に続けていってほしいと、温かい気持ちになりました。