川原光貴ソロライブ「Hikikatari vol.15」は、定期開催という枠を超えて、毎回その日だけの空気を大切にしているライブだと改めて感じさせてくれる時間です。

弾き語りというシンプルな形式だからこそ、私は好きです。

このライブシリーズでは、毎回アレンジやセットリストが異なり、未収録曲や久しぶりに聴く楽曲が自然に混ざってきます。

どんなセットリストかも楽しみです。

今まで何度足を運んでも同じ内容にならない。弾き語りの静けさの中にある強さが際立っていて、歌声の温度やギターの鳴りが心に残ります。

川原光貴さんはシンガーソングライターとして活動する一方、イラストレーターとしても作品を発表しており、mitsutaka名義でのアート活動も行っています。

その感性はライブの細部にも表れていて、ポエムカードやセットリストカードといった限定物販からも、音楽だけに留まらない世界観が感じられます。

会場で提供される当日限定のフードやドリンク、ポイントカードの仕組みなど、ライブ全体が一つの体験として丁寧に作られているのも特徴だと思います。

ただ演奏を聴くだけではなく、その場にいる時間そのものを楽しめると思っています。

J-POPやR&Bの要素を持つ温かく芯のある歌声は、弾き語りになることでさらに際立つ。

実績や肩書きに頼らず、目の前の一曲一曲を大切に届ける姿勢が、この「Hikikatari」というシリーズを長く続けている理由なのだと思う。

12月24日という特別な日に開催されるvol.15も、また忘れられない夜になるはずだ。