「歌降る夜 vol.9」に参加して、祈世麻里さんのステージはとても印象に残る時間でした。最初に感じたのは、会場の空気が変わったことです。派手な演出があるわけではないのに、歌い始めた瞬間から自然と耳と心が引き寄せられ、気づけばじっとステージを見つめていました。それだけ、声そのものに力があり、まっすぐに届いてくるものがあったのだと思います。

TikTokを中心に活動されていることは知っていましたが、画面越しではなく生で聴く歌声は、また全く違う魅力がありました。声の伸びや息づかい、感情の込め方がとても丁寧で、一言一言を大切に歌っているのが伝わってきます。難しい表現や言葉を使わなくても、歌の中に込められた想いが自然と理解できるところが、とても人間らしく、心地よく感じました。TikTokの音楽イベントで2度優勝し、全世界4位という実績を持ち、海外での歌唱経験もあると聞くと、すごいアーティストという印象を持ちがちですが、実際のステージでは、どこか身近で、同じ空間を一緒に共有してくれているような温かさがありました。その距離感が、「応援したい」「また聴きたい」という気持ちにつながっているのだと思います。

オリジナルソングも、派手さよりも素直さが印象的でした。自分の気持ちを無理に飾らず、等身大の言葉とメロディで表現しているからこそ、聴く側も自分の経験と重ね合わせながら聴けたのだと思います。会場の空気が静かに集中していくのを感じ、「歌降る夜」というイベント名にとても合った時間でした。

今回のステージを通して、祈世麻里さんは、これからさらに多くの人の心に届いていく存在だと感じました。画面の中だけでなく、こうして生の歌で人の心を動かせることが、大きな強みだと思います。また次の機会にも、ぜひその歌声を聴きたいと思いました！素敵でした！