「いきぬきせんと〜柴田ヒロキワンマンショー」というタイトルを目にした瞬間、このステージはきっと、日常の緊張をやさしくほどいてくれる時間になるのではないかと感じました。実際に柴田ヒロキさんのこれまでの活動を知るほどに、その予感は確かなものへと変わっていきます。東京を中心に自身のライブ活動を続けながら、数多くのカルチャースクールや音楽教室で指導にも携わっている柴田さん。その積み重ねてきた経験が、このワンマンショーの土台となっているように思います。

東京都町田市のソピックカルチャースクール、神奈川県大和市南林間カルチャー、よみうりカルチャー金町・町屋・柏・北千住・恵比寿、さらに川崎市登戸のmusic school ongoなど、幅広い場所で音楽と人をつないできた柴田さんは、「音楽が日常に寄り添う存在」であることを体現してきました。教える立場として培ってきた視点や経験は、ステージ上での表現にも反映され、観る人に安心感や親しみを届けてくれるはずです。

ワンマンショーという形式は、演者の世界観や人柄がそのまま空間に表れる特別な場です。「いきぬきせんと」という言葉には、無理をせず、少し立ち止まって深呼吸してもいいのだという、温かなメッセージが込められているように感じます。日々忙しさに追われる私たちにとって、その言葉はとても大切な響きを持っています。ライブ活動と音楽指導を両立しながら、音楽を人生の中心に据えて歩んできた柴田ヒロキさんだからこそ届けられるステージが、今回のワンマンショーには詰まっているのではないでしょうか。この時間を通して、観る人それぞれが自分なりの「息抜き」を見つけられる、そんな心に残る公演になることを心から応援しています。