映画主題歌オーディションの予選Aブロック、みなさんお疲れ様でした！

今回は、まっすぐな言葉が胸に刺さる曲だけでなく、聴いているうちに不思議な物語の中に迷い込んでしまうような、独特な世界観を持ったアーティストさんたちにも出会えて、とても濃密な時間でした。

まず、私の心を不思議な感覚で満たしてくれたのが、「Cream Emerald」さんです。

その音楽性はとても独特で、言葉で表現するのが難しいのですが…

聴いていると、ボーカルの方の柔らかい歌声に包まれて、すごく安らぐんです。

でも、ただ癒やされるだけじゃなくて、どこか「連れ去られてしまいそうな」不思議な不穏さもあって。

まるで、美しい森の中で迷子になってしまった時のような、怖いけれど甘美な感覚。歌詞の世界も少しミステリアスで、物語のページをめくるように引き込まれてしまいました。

それから、「神吉賢」さんも素敵でした。

ほどよいポップスなんですが、歌声や佇まいから滲み出る、アダルトで色気のあるダンディーさが魅力的で。 「大人の男性」の余裕みたいなものを感じて、ドキッとしてしまいました。 気になってSNSなどを調べてみたのですが、やっていらっしゃらないようで…

お年も召されているのかな？と想像しましたが、その「古き良き」感じが、逆に今の時代にはない深い味を出していて。

流行りに流されない、自分のスタイルを貫いている感じが言葉の端々からも伝わってきて、これからもその素敵な歌声を聴かせてほしいなと心から思いました。

もちろん、「FiveLan」さんのロックな熱量も忘れられません。

ハスキーな声で絞り出すように歌う「等身大の言葉」は、仕事で疲れた心に喝を入れてくれるような強さがありました。

「MIOSIC」さんのメロディや歌詞の切なさや、「ザ6億光年ズ」さんの少年のようなコーラスワークが醸し出す青春の香りも、胸を締め付けるほど愛おしかったです。

不思議な不穏さ、大人の渋み、等身大の叫び、青春の残り香。 色々な物語が交差する、短編集を読んでいるような素晴らしいブロックでした。