推しは推せるときに推せ（宮城県・A.Y）
 

▼誰にでも「推し」という存在があろう。推しとは主に、アイドルや俳優、歌手で、人に薦めたいと思うほど好感を持っている人をいう。言い換えればファンであり、ひいきでもある。引退やグループの場合は解散することもあり「推しは推せるときに推せ」と言われる。推しがいれば、日々の生きがいや活力にもつながる

▼長らくひいきにしていた埼玉県庁近くのうどん屋が閉店した。県庁などからの出前にも対応し、来店客の多さも顕著だっただけに、売り上げが落ちたための閉店ではなさそうだ

▼閉店直前、店主と話をする機会があった。「閉店をお客さんに伝えるのは直前になってしまったが、何年も前から考えていた。移転も考えたが、年齢的にもきつくなってきた。ここのところ原価が上がり、かといって値上げもできず、建物も老朽化していて、このあたりが潮時かと。いつかは終わりが来ますから」とのことだった

▼跡地には、５階建ての事務所・店舗・共同住宅が建設される。来春完成予定で先日、店の前を通ったときには解体工事が進んでいた。なじみのある店内の様子も見えて名残惜しい気持ちにもなったが、一方で新しくできる建物に入る店舗がどのような業態なのかは気になる

▼さいたま市内の別のうどん屋で、高齢化により２代目に店を譲った店主が、別の場所に隠れ家的な店を開店した。目立つ場所にはないが、開店を聞きつけた従来のファンが連日詰めかけているようだ。このような例があるだけに、先日閉店したうどん屋も「もしかしたら」の期待を勝手にしている。もしそのときが来た日には、また推したい。

そんなAYUKAを一生推したい🥺