このイベント名にある「ふぅーぅ」という響きを耳にしたとき、真っ先に思い浮かんだのが、まつださんが大切にされている「ご自愛」や「ゆる🩵ラク」という優しいメッセージでした。日々の喧騒の中でふっと息をつくような、温かな時間が流れるこのフェスに、彼女の音楽はこれ以上ないほどふさわしいものだと確信しています。

まつださんのこれまでの歩みは、決して平坦な一本道ではありませんでした。1987年に横浜で生まれ、幼少期から抱えていた強い人見知り。音楽大学で専門的に学び、オーボエやピアノ、声楽といった確かな技術を習得しながらも、人前に立つ恐怖心から一度は音楽の道に迷い、離れた時期もありました。しかし、2012年に山口県下関市へと移住し、新しい土地での人間関係の中で少しずつ心を開き、再び音楽への距離を縮めていったエピソードは、人生の「回り道」さえもすべて意味のある糧に変えてきた彼女のしなやかな強さを象徴しています。

2020年からシンガーソングライターとしての活動を本格化させ、2024年には事務所所属を果たされた今、まつださんが奏でる音色には、豊かな専門知識に裏打ちされた品格と、社会人経験を経て磨かれた深い人間力が宿っています。挫折や葛藤を知っているからこそ紡げる「自分を大切にしよう」という言葉は、同じように日々の生活の中で踏ん張っている私たちの心に、無理なく、優しく染み渡ります。

今回のアコースティックサーキットという舞台は、まつださんの奏でるピアノの響きや、澄んだ歌声、そして時に織り交ぜられるオーボエの美しい旋律を、最も純粋な形で届けてくれる絶好の機会です。かつて彼女の音楽人生を再生させた場所でもある山口の地で、周南の街に彼女の歌声が響き渡ることは、まつださんご自身にとっても、そして彼女を待っていた多くのファンにとっても、非常に感慨深い瞬間になることでしょう。

完成されたプロフェッショナルとしての顔を持ちながら、どこか親しみやすく、私たちの隣で歩んでくれるような安心感を与えてくれる。そんなまつだはるみさんだからこそ作れる、最高の「ご自愛ライブ」を期待しています。会場に集うすべての人たちが、彼女の音楽に包まれて「ふぅーぅ」と心からリラックスし、笑顔になれる素晴らしいひとときになることを信じて、全力で応援させていただきます！