正直に言うと、Beatbox部門と聞いても、私はそこまで詳しいわけではありませんでした。テレビや動画で何となく見たことがある程度で、「人の口だけで音を出す」くらいの認識で会場に入りました。でも、全国決勝のステージでNo-Sympathyのパフォーマンスを目の前にした瞬間、その認識は一気に覆されました。

明治大学No-S所属のビートボックスヤロバンということで、若い勢いのあるステージなのかなと思っていましたが、始まってみると想像以上に緻密で、攻め方も守り方も計算され尽くしている印象でした。音の一つひとつがとにかく重く、低音が体に直接響いてくる感覚があり、「これは生で聴かないと分からない」と強く感じました。

全国決勝というだけあって、他の出演者も本当にレベルが高く、どのバトルも一瞬も気が抜けない戦いでした。その中でNo-Sympathyは、単に技を見せるだけではなく、会場の空気ごと巻き込むようなパフォーマンスをしていたのが印象的です。観ている側も自然と息を詰めてしまい、音が止まった瞬間に「あ、終わったんだ」と気づくほど集中していました。

Beatboxの奥深さと、全国決勝という舞台の厳しさを同時に感じさせてくれた、忘れられない参加レポートになりました。