梨駆さん、2次予選通過、本当におめでとうございます。
結果を知ったとき、派手さよりもまず「積み重ねが、きちんと届いたんじゃな」という印象が残りました。それくらい、梨駆さんの歩みは静かで誠実で、でも確かな強さを感じさせるものだと思います。

2024年8月からボカロPとして活動を始め、そこからシンガーソングライターとして本格的に歩み出されたという経歴は、決して勢いだけでは語れないものがあります。音楽を「作る」ことと、「自分自身として表現する」ことは似ているようで全く違う。そこに踏み出す覚悟は、簡単なものではなかったはずです。

梨駆さんの楽曲は、オルタナティブロックというキャッチーな枠に収まりながらも、歌詞の奥には人生観や生きる意味への問いが丁寧に織り込まれています。押しつけがましく語るのではなく、聴く側に「あなたはどう感じる？」と静かに問いかけてくる。その距離感が、とても大人だなと感じました。

年齢や立場を重ねるほど、簡単に言葉にできない思いや、誰にも見せずに抱えている迷いが増えていきます。そんな中で、梨駆さんの音楽は「答え」を与えるのではなく、「考える時間」をくれる。それがどれほど貴重なことか、年を重ねた今だからこそ、よくわかる気がします。

活動開始からまだ日が浅いにも関わらず、2次予選という結果を掴み取られたのは、才能だけでなく、真摯に音楽と向き合ってきた証だと思います。流行に寄りかかることもできたはずなのに、自分の言葉、自分の感情を信じて表現し続けてきた姿勢が、今回の結果につながったのではないでしょうか。

これから先、きっと迷いや葛藤もまた増えていくと思います。それでも、梨駆さんが今のスタンスを大切にし続ける限り、その音楽は年齢や経験を超えて、多くの人の心に届き続けるはずです。

改めて、2次予選通過、本当におめでとうございます。
これからの歩みも、静かに、そして確かに応援しています。