パノラマとラボラトリーさんであれば、どのような場であっても必ず自分たちの音楽を届けてくださると、自然に信じていたからだと思います。

演奏が始まると、ステージ上の二人が無理に何かを証明しようとしていないことが、すぐに伝わってきました。

ドラムとキーボードという編成でありながら、音数の少なさを感じさせないどころか、空間を豊かに使い切る構成力に、改めて驚かされました。

多様なアーティストとのコラボレーションを重ねてきた背景が、音の柔軟さとして表れていたように思います。

特に印象的だったのは、観客を引っ張るのではなく、自然と同じ場所に立たせてくれるような音楽だったことです。聴いている側は、評価する立場ではなく、ただ音の中に存在する一人として、その時間を共有している感覚になりました。

日本を代表して世界の舞台に立ち、確かな結果を残された音楽性は、もはや説明する必要がないほど成熟していると感じます。しかしそれ以上に、この日の演奏から伝わってきたのは、音楽そのものを楽しみ、探求し続けている姿勢でした。

推しとして参加した者として、この時間を誇りに思います。パノラマとラボラトリーは、結果に左右される存在ではなく、どこにいても確かに“新しい音楽の景色”を更新し続けている音楽集団だと、改めて実感いたしました。