頑張ってください。
【予選A-2】Movie Grand Prix vol.22
開催日: 2025/11/08
「Movie Grand Prix vol.22」の【予選A-2】ブロックのラインナップ、拝見しました。 このブロックは、A-1ブロックにも増して、多様なアンサンブル(演奏形態)が混在していて、非常に興味深いですね。シンガーとして一人で参加されている方もいれば、MONONOFUやバイバイ・ニーチェのような、しっかりとしたバンド(合奏)形態のグループもいる。 独奏(ソロ)と合奏(バンド)が、同じ土俵で「映像と音楽」という基準でどう評価されるのか、元吹奏楽部員としては、その「審査の基準」も含めて、今から非常に楽しみであります。
このブロックの多様性を際立たせているのが、「影夏」さんというシンガーです。 彼女の「失恋花火」という曲、拝見しました。これはまた、先の二組とは全く違う魅力を持つ、「しっとりとしたポップソング」で、本当に素敵でした。 音楽というのは、その曲が持つ「情景」や「温度」を、聴いた瞬間に呼び起こす力がある…私はそれを「音楽の情景描写」だと思っています。 影夏さんの「失恋花火」は、まさにその力が強い曲です。 季節はすでに、コートが必要な「冬」に差し掛かっています。しかし、この曲を聴いていると、あの夏の終わりの、少し湿った夜の空気や、花火の儚い光、そして、あの時感じたであろう「季節の温度」や「感情」が、鮮明に蘇ってくるのです。 「こうしたノスタルジックな雰囲気は、いつでもその時の季節を振り返れていいですね」。 本当にそう思います。 バンドサウンドの迫力とは違う、ピアノと歌声が織りなす「アンサンブル」が、聴く人それぞれの「思い出」に静かに寄り添ってくれる。 MONONOFU、バイバイ・ニーチェ、そして影夏さん。全く違うアプローチで「心」を揺さぶってくるこのA-2ブロック、本番の動画公開が楽しみでなりません。
さらに、この中で、私が予習の段階で特に心を惹かれたのが、以前から注目していた「MONONOFU」というバンドです。 彼らの音楽は、ただのロックバンドという言葉では片付けられない、独特の世界観を持っていました。 「物悲しい」メロディラインでありながら、その奥には「心の奥底での強い願い」を感じさせる。ボーカルの方の「儚げに歌う」表現力は、音楽でいう「ダイナミクス(強弱)」のコントロールが実に巧みです。激しく叫ぶ(フォルティッシモ)のではなく、あえて抑えた(ピアノ)声の中に強い意志を込める。これは、非常に高度な技術と感性が必要とされます。 気になってSNSなども拝見したのですが、「連続リリース」をされているなど、精力的に活動されているご様子。こういう「本気度」や「情熱」は、必ず音に表れます。 そして何より、私が感心しているのが、彼らの「アートワーク」…ミュージックビデオのサムネイルやジャケットカバーのデザインです。 音楽性、歌詞、そしてビジュアルイメージ。全てが「MONONOFU」という一つの世界観で「統一」されている。 これは、吹奏楽のコンクールで、指揮者と演奏者が曲の解釈を「統一」させるのと同じくらい、重要かつ難しいことです。彼らの音楽に対する真摯な姿勢が伝わってきますね。
そして、もう一組、強烈な印象を残したのが「バイバイ・ニーチェ」というグループです。 正直、最初はお名前だけ拝見して、少し「おどけた」感じの、コミカルなバンドなのかな?と想像しておりました。 しかし、公開されていたミュージックビデオを見て、その先入観は良い意味で完全に裏切られました。 演奏されているのは、驚くほど「しっかりとかっこいいロック」でした。 なんというか、私が40代の今聴いても、自分の「青春時代」…あの頃夢中になって聴いていた「ザ・JROCK」とでも言うべき、疾走感と切なさが同居したサウンド。聴いているだけで胸が熱くなるような、まっすぐな歌とメロディ。 ミュージックビデオも、専門のキャストさん(でしょうか?)を起用されていて、非常に高品質なドラマ仕立てになっている。 MONONOFUが「内省的」な世界観で聴かせるバンドだとしたら、バイバイ・ニーチェは「外向き」のエネルギーでオーディエンスを巻き込むタイプのバンド。 この二組が、同じブロックでどのような投票結果を得ていくのか、本当に気になります。
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