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快進撃

池袋ライブガレージAdm【東京】 PSYCHO FREAK

エマージェンザ・ジャパン2026東京予選第2戦

開催日: 2025/12/14

 エマージェンザ・ジャパン2026東京予選第2戦、あの熱気溢れるステージの中でも、ひときわ異彩を放っていたのが茨城県つくば市発のミクスチャーロックバンド、PSYCHO FREAKでした。2021年9月の結成以来、彼らが地道に、かつ着実に積み重ねてきた時間が、一つの完成形としてあの予選の舞台で爆発したように感じます。世界大会へと繋がるこの厳しいコンテストにおいて、彼らが提示したのは、単なるジャンルの融合を超えた「生き様」そのものでした。


ミクスチャーロックというスタイルは、かつて多くの若者を熱狂させましたが、今の時代にあえてその旗を掲げ、「音楽シーンに風穴を開ける」と言い切る彼らの姿には、鋭利な覚悟が宿っています。大人になると、単に勢いがあるだけのバンドにはなかなか心が動かされないものですが、PSYCHO FREAKの音には、確かな演奏力と構成力に裏打ちされた、聴き手を黙らせるほどの説得力がありました。重厚なビートと、ジャンルの垣根を軽々と飛び越えていく奔放な音楽センス。それは、つくばという土地で育まれた独自の知性と、ライブハウスの現場で磨かれた剥き出しの反骨心が融合した、彼らにしか出せない唯一無二の響きでした。


特に印象に残ったのは、彼らが放つ圧倒的な「現場感」です。ただ音を鳴らすのではなく、観客の心に直接手を突っ込んで、日常の中に眠っていた情熱を無理やり引きずり出すような、荒々しくも統制の取れたパフォーマンス。エマージェンザという独特の緊張感が漂う場で、萎縮するどころか、むしろその状況を楽しみ、会場全体を自分たちの色に染め上げていく姿には、中堅バンドのような風格さえ漂っていました。彼らが掲げる「風穴を開ける」という言葉が、決して大言壮語ではなく、着実に現実を穿ち始めていることを確信させるに十分なステージだったと言えるでしょう。


結成から4年という月日を経て、バンドとしてのアイデンティティを確立し、さらなる高みを目指す彼らにとって、この予選は輝かしい未来への通過点に過ぎません。しかし、あの夜目撃した彼らの勇姿は、停滞したシーンに新しい風を送り込む確かな衝撃でした。ここから先、さらに大きな舞台へと駆け上がっていく彼らが、日本、そして世界を相手にどんな暴れっぷりを見せてくれるのか。一人の音楽ファンとして、その痛快な挑戦をこれからも大きな期待を持って見守っていきたいと思います。PSYCHO FREAKの次なる快進撃を、心から応援しています!

投稿者

かずぴろ

2025/12/19 15:35

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