ELBRUNCHさんを初めて聴いたとき、「あ、これジャンル分けできないやつだな」って思いました。R&Bっぽくて甘いかと思えば、急にラップが飛び出してきたり、ビートボックスでリズムを刻んだり。曲ごとに色がガラッと変わるのに、不思議と全部“ELBRUNCHの音”にまとまってるんですよね。そこがまず面白い。

「Low-Key Vibes」を最初に聴いたんですけど、これがもう夜のドライブにぴったり。軽快なんだけど少し大人っぽくて、気づいたら肩でリズムを取ってる自分がいました。逆に「あまえんぼう」は懐かしい歌謡っぽさがにじんでいて、なんだか優しく包まれる感じ。こんな風に一曲ごとに雰囲気が全然違うから、次はどんな景色を見せてくれるんだろうって気持ちで聴き進められるんです。

歌詞も良くて、難しい言葉で飾らずにそのまま感情を吐き出してるから、初めてでも共感しやすい。「全部いいや〜」なんかはタイトル通り肩の力が抜けるし、ちょっと疲れてるときに聴くと「ああ、まあいいか」って気持ちになれる。そういう生活に寄り添ってくれる感じも好きですね。

ライブはまだ動画でしか見てないんですけど、歌だけじゃなくラップやビートボックスまで披露してて、正直「器用すぎない？」って驚きました。観客を巻き込む雰囲気もあって、ステージに立つと音源以上に自由に暴れてる感じがします。

一言でまとめるなら、ELBRUNCHさんは“自由でリアル”。ジャンルを飛び越えて遊んでるのに、言葉や雰囲気はちゃんと人の心に刺さる。初めて聴いたのに、すぐ「また聴きたい」と思わせてくれる、そんなアーティストだなって感じました。