音楽活動を続けていく上での姿勢や覚悟について、非常に多くの学びを得られる時間でした。ゲストのALLiCAさんのお話は、精神論に偏ることなく、現場で積み重ねてきた経験に裏打ちされたリアルな言葉ばかりで、深く心に残りました。

特に印象的だったのは、「アグレッシブとは、激しさではなく覚悟の量だ」という考え方です。年間100本以上という圧倒的なライブ本数の裏には、単なる勢いではなく、一つひとつの現場に全力で向き合い続けてきた積み重ねがあることが伝わってきました。ライブ一本一本を“通過点”にせず、常に次へつなげる意識で挑み続ける姿勢は、音楽に限らず、どんな仕事や表現活動にも通じるものだと感じました。

また、Vo.魁-KAI-さんの「歌は技術ではなく、信念が届くかどうか」という言葉も非常に重みがありました。スキルや完成度を追い求めるあまり、本来伝えたかった想いや核が薄れてしまうことは、長く活動していると誰しも直面する課題だと思います。その中で、ALLiCAさんが一貫して「自分たちは何者なのか」「何を叫び続けたいのか」を問い続けている点に、ライブバンドとして支持される理由を強く感じました。

さらに、「世界に刺さる」というテーマに対して、最初から海外や大きな舞台を見据えるのではなく、目の前の観客、目の前の一人に本気で届け続けることが結果的に世界につながる、という考え方も非常に現実的で説得力がありました。派手な戦略よりも、継続と誠実さを何より重視する姿勢は、これから活動のフェーズを上げていきたい人にとって、大きな指針になると思います。

今回のイベントは、「アグレッシブ」という言葉の意味を根本から見直すきっかけになりました。表現することの責任、続けることの重さ、そして信じ抜くことの強さを改めて考えさせられる、非常に実りの多い回でした。