ぬきせんと〜柴田ヒロキワンマンショー」というタイトルを見たとき、正直なところ最初は肩の力が抜けるような、不思議な安心感を覚えました。最近は何をするにも結果や数字が先に求められる時代ですが、この言葉には「無理をしなくてもいい」「そのままでいい」という余白が感じられて、自然と興味を持ちました。

柴田ヒロキさんは、派手な経歴や強い主張で前に出るタイプというより、日々の積み重ねや人との関わりを大切にしながら、自分のペースで表現を続けている方だという印象があります。だからこそ、ワンマンショーという形も、見せつける場ではなく、聴く人と同じ空間を共有する時間なのだと思いました。

年齢を重ねるにつれて、頑張ることと同じくらい「息を抜くこと」の大切さを実感するようになります。柴田ヒロキさんの活動や言葉には、そのことを思い出させてくれる優しさがあります。決して説教くさくならず、かといって軽く流すわけでもない。その絶妙な距離感が、このワンマンショーの魅力だと感じています。

このステージは、仕事や家庭、人間関係で少し疲れた心に、静かに寄り添ってくれる時間になるのではないでしょうか。何かを学ばなければならない場ではなく、ただそこにいていい、そう思わせてくれる空間。そういう場を作れる人は、実は多くありません。

柴田ヒロキさんのワンマンショーは、派手な演出よりも、人としての温度が伝わる時間になると感じています。忙しい日々の中で、ほんの少し立ち止まりたい人にこそ、届いてほしいステージです。