— 綺麗事を言わない音楽が、なぜこんなにも刺さるのか —
【予選B-2】デザフェス vol.63 出演オーディション
開催日: 2026/04/11
シンガーソングライターICHIJUの最大の魅力は、よくある「前向きな言葉」や「理想論」に逃げないところにある。
むしろその逆で、現実のしんどさ・弱さ・不格好さをそのまま肯定するスタンスこそが、多くのリスナーの心を掴んでいる。
■ 綺麗事を言わないという“覚悟”
ICHIJUの歌には、「頑張れば報われる」といった分かりやすい救いはほとんど出てこない。
・つまずくこと
・傷つくこと
・逃げたくなること
これらは“乗り越えるべき壁”としてではなく、当たり前に起こるものとして描かれている。
だからこそ、その言葉には無理がない。「正しいこと」ではなく、「本当のこと」を歌っている。
■ 現実を否定しないから、肯定になる
ICHIJUの魅力は、ポジティブな言葉そのものではなく、現実を否定しない姿勢そのものが、結果的に肯定になっている点にある。
例えば、
・今は意味がわからなくてもいい
・泣いてもいい
・逃げてもいい
こうした言葉は、ただ優しいだけではない。現実を知っているからこそ出てくる言葉だ。
👉 無理に前を向かせない
👉 でも、立ち止まることも否定しない
このスタンスが、聴く人にとって“信用できる音楽”になっている。
■ 人生の“過程”に価値を置く音楽
ICHIJUの楽曲には、「成功」や「ゴール」がほとんど出てこない。
代わりにあるのは、
・挑戦している途中
・悩んでいる最中
・まだ答えが出ていない状態
つまり、人生の“途中”そのものだ。
そしてその途中を、
👉 無駄じゃない
👉 意味があるかもしれない
👉 少なくとも、ここにいることに価値がある
と静かに伝えてくる。
この“断言しすぎない優しさ”が、一重らしさでもある。
■ なぜこんなにも刺さるのか
一重の音楽が刺さる理由はシンプルで、聴く側の現実とズレていないからだ。
・頑張れない日がある
・前向きになれない時がある
・何も変わっていない気がする
そういう時に、「大丈夫、できる」と言われても響かない。
でも一重は違う。
👉 「そうだよね」とまず受け止める
👉 その上で、「それでもいい」と言う
この順番があるから、言葉が心に入ってくる。
■ 総括:ICHIJUという存在
一重の音楽は、“夢を見させる音楽”ではない。
どちらかというと、
👉 現実の中で、どう生きていくか
👉 うまくいかないまま、どう続けるか
を一緒に考えてくれる音楽だ。
だからこそ、
・元気な時よりも、しんどい時に聴きたくなる
・背中を強く押されるというより、そっと支えられる
そんな存在になっている。
最後に、ICHIJUという名前は、「1」と「10」を重ねて「110」とも読める。
そして110は――HYAKUJU。ヒャクジュウ。百獣。
百獣の王、なんて言葉があるけれど、ICHIJUの音楽は決して強さを誇示するものではない。
むしろ、弱さや迷いを隠さずに進み続ける姿こそが、本当の強さなんだと教えてくれる。
だからこそ思う。
静かに、でも確かに心を動かし続けるその姿は――
もしかすると、“ICHIJUなりの百獣の王”なのかもしれない。
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