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画面越しの熱狂。あるオーディションが教えてくれたこと

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【予選A】『映画主題歌オーディション!! 地方創生ふるさと映画!北海道シリーズ第三弾! 【オホーツク流氷物語 第3章】』

開催日: 2025/10/04

週末の夜、手持ち無沙汰に開いたサイト。そこは、静かな自室とはかけ離れた、熱狂と祈りが渦巻く戦場だった。『オホーツク流氷物語』という映画の主題歌オーディション。最初は、よくあるコンテストの一つだろうと、どこか冷めた目で見ていた。しかし、気づけば私は、その渦の中心に引きずり込まれていた。


このオーディションの面白さは、完成されたパフォーマンスを一方的に受け取るだけではない点にある。ファンの投じる一票一票が、リアルタイムで運命の天秤を揺り動かすのだ。終了時間が迫るにつれて激しく入れ替わる順位。コメント欄を埋め尽くす、悲鳴にも似た応援の言葉。それはまるで、応援する側もステージに立つ共演者のようだった。


YouTubeにアップされた一本の動画。そこに登場する挑戦者たちは、実に様々だった。パワフルな歌声で聴く者を鼓舞するシンガー。繊細なピアノの音色に、そっと想いを乗せるアーティスト。誰も真似できないような独創的な世界観を突きつける挑戦者もいた。短いパフォーマンスの中に、彼らが音楽と共に生きてきた物語が凝縮されているようで、胸が熱くなった。


正直、誰が勝ってもおかしくない。そう思えるほど、それぞれの魅力が拮抗していた。だからこそ、ファンは祈るようにスマホを握りしめ、最後の最後まで自分の「推し」を信じ続けたのだろう。


いつの間にか忘れていた。何かに夢中になることの尊さを。一つの目標に向かって、たくさんの想いが束になる瞬間の美しさを。若い頃、少しだけギターを弾いていた自分を思い出し、彼らが少し羨ましくなった。


この夜、勝者と敗者は確かに決まった。しかし、画面越しに伝わってきたのは、そんな結果を超えた、音楽への純粋な愛だった。映画館で、この熱狂の中から生まれた主題歌を聴く日が、今から待ち遠しい。

投稿者

cassy

2025/10/05 22:50

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