この日の予選は、それぞれの色をぶつけ合うような時間でした。

私はBEREDさんの演奏を聴いて、音楽の形がとてもはっきりしているバンドだと思いました。

演奏が始まると、安心して聴けました。

ロックというジャンルの王道を大切にしているのが伝わってきて、無理に新しいことを詰め込もうとしていない感じが印象的でした。だからこそ、音楽に集中しやすかったです。

曲はテンポが良く、流れも自然でした。初めて聴く曲なのに、どこか何か知っているような。。

こうした分かりやすさは、ライブではとても大事だと思います。

ボーカルの歌声は力がありながらも、私はとても好きでした。

言葉がはっきり聞こえて、歌が前に出すぎず、バンド全体としてまとまっている印象でした。演奏している姿も落ち着いていて、長く音楽を続けてきたバンドなのだろうと感じました。

予選という場では、気合が入りすぎて空回りしてしまう演奏もありますが、BEREDさんはそうではありませんでした。

勢いだけに頼らず、曲を大切に演奏している様子が伝わってきました。その姿勢が、会場の雰囲気にも影響していたと思います。

音楽そのものに力があれば人は引きつけられるのだと、このステージを見て感じました。実際、演奏が進むにつれて、静かに耳を傾けている人が増えていたように思います。

たくさんの出演者がいる予選の中で、BEREDさんは「ロックらしさ」をまっすぐに見せてくれた存在でした。流行を追うのではなく、自分たちの音を信じて鳴らしているバンドだと感じました。

学生の立場で見ても、音楽の基本を大切にすることの強さを学べるステージでした。今回の予選で、この演奏を生で聴けたことは、良い経験になったと思います。