心のお守り「もういいよ」
【セミファイナル Bブロック】OTONOVA2026 (オンライン枠)
開催日: 2025/12/20
なるとしさんの、「もういいよ」。こんなに心のお守りにするのに心強い曲はありません。
私がこの曲に出会ったのは、新卒から10年近く続けていた会社の仕事に違和感を感じていた頃でした。
当時していた仕事を続ける先にやりたいことは確かにあって、任されていた仕事にやりがいもありました。
目標を次々と達成していくことは、素直に楽しかったし、自身の成長も実感できました。
だけど、だけど。
どうしようもない違和感がまとわりついてきて、落ち着かない日々。
頑張ろう、頑張ろう。
毎日自分を奮い立たせていました。
上司からかけられる言葉、同僚の関心ごと、自身への評価、、、ひとつひとつに違和感を感じていたのに、私はずっと気付かない振りをしていました。
搾取されているような感じ、心が少しずつ擦り減っていく感じ、そんないやな気持ちが心に溜まり続けることから目を逸らし続けていました。
私のためを思ってかけてくれた言葉なんだ、嫌だと思っちゃいけない。こんな私を雇ってくれているんだ、貢献しなきゃ。ここで頑張れない自分なんて、他のどこへ行ったって通用しない。
そんな呪いのような言葉で自分を縛り付けて、自分自身を見失っていきました。
そんなとき、優しくて、でも、とても力強い声で、「もういいよ」「全部全部手放していいんだよ」という声が聞こえてきました。
彼の歌声からは、彼がとても繊細で、どれほどの勇気を振り絞ってこのメッセージを誰かに伝えようとしているのか、すごくよく伝わってきました。
素朴で共感に満ちたメッセージが澄んだ声とメロディーに乗って、私の心の真ん中に届きました。
優しく繰り返される「もういいよ」の言葉が、そっと私の気持ちをほぐしていきました。
誰かに言って欲しかった言葉が全部詰まったこの曲を聴き終わる頃には、涙が溢れていて。
お客様よりも役員への忖度を優先する社風も、立場の弱い人の誠意にフリーライドすることを要領の良さと豪語する先輩も、“あなたのために言ってるのよ”という枕詞さえつければどんな言葉だって許されると信じている目の前の上司も、私、嫌いだったんだ。
私、この会社、大嫌いだ。
なんでこんなところで頑張らないといけないんだろう。
私の人生ってなんなんだろう。
心の奥底にしまった、私の本音が溢れ出しました。
いい人間ぶった考え方を絆創膏みたいに貼り付けて、自分を失いかけていた私に、たった数分の一曲の歌詞とメロディで自分自身を取り戻させてくれたこの曲は、私の宝物です。
今は転職し、新しい職場で新しい目標に向かって頑張っています。
呪いのような言葉で自分を縛ってしまっている全ての人に届いて欲しい、そんな曲です。
「もういいよ」
この優しい音楽が、一人でも多くの方の心のお守りとなりますように。
なるさん、応援しています。
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