予選B-1ブロックのラインナップを拝見しました。
これはまた…AブロックやCブロックとも全く違う、非常に「ごった煮」感のあるブロックで驚きました。MAUDIE featuring Shingo Matsudaさんのような前衛的な表現もあれば、FiveLanのようなシリアスなロックもあり、そしてappliquéのようなポップロックもある。 ここまでジャンルが異なると、審査員（投票者）は「何を基準に」評価するのか、非常に興味深いですね。

その中で、私の目を引いたのが「appliqué」というグループ（バンド？）でした。
まず、事前に公開されているアーティスト写真を見て、その「色」が非常に明確で面白いと感じました。

衣装や雰囲気が統一されており、「私たちはこういう音楽をやっています」という「バンドの色」が、一目で伝わってくる。
和風で、赤やピンクを基調に、ハッピーでキラキラした様子が見える。
これは、吹奏楽団がコンクールで衣装を揃えたり、マーチングバンドがテーマに沿った演出をしたりするのと、本質は同じですね。自分たちの音楽をどう届けるか、という「コンセプト」が明確なグループは、それだけで好感が持てます。

そして、彼女たちの「はっぴ in the ないと!!」という楽曲を聴かせていただきました。
非常に「かわいいポップロック」と表現するのが正しいでしょうか。

Silent Sirenというバンドを彷彿とさせます。

私が惹かれたのは、その「アンサンブルの楽しさ」です。

曲調は非常に明るく（長調で）、テンポも心地よい。 何より、ミュージックビデオや写真から伝わってくる、メンバーの皆さんの「ハッピーな雰囲気」。 見ても聞いても、純粋に「楽しい」気持ちにさせてくれます。

この「楽しげ」な雰囲気、メンバー全員で一つの音を、一つの方向性（この場合は「ハッピー」）に向かって作り上げている一体感。

これこそが、「アンサンブル」の原点であり、一番の醍醐味なのだと、改めて思い出させられましたし、こういうバンドがファンにも応援されやすいんだろうな、と思います。

appliquéは明るくておどけた雰囲気もありながら、緻密な楽曲だと思います。

それはそうとして、もちろん難しい譜面を演奏することだけが音楽ではない。

聴いている人、そして何より演奏している本人たちが、心の底から「楽しい」と思えること。

彼女たちappliquéの音楽を聴いていると、初期衝動や、音楽の本来の楽しみ方など、思い出してくるようでした。

また楽器をやりたくなってしまいますね。 予選B-1、appliquéの皆さんが、会場をハッピーな空気で満たしてくれることを期待しています。