学生アカペラの最高峰、コロシアムリーグ。その静かな緊張感を、凄まじい咆哮と熱狂でブチ破ったのが「GRRREATマックスなオレたち」でした。彼らが選んだテーマは、なんと世界的大ヒット映画『RRR』のカヴァー。イントロが響いた瞬間から、会場は阿鼻叫喚……いや、歓喜の渦に包まれました。

まず、特筆すべきはその「音圧」です。楽器を一切使わないアカペラでありながら、あの映画特有の重厚なオーケストラサウンドや、地鳴りのようなパーカッションを、野郎（ヤロバン）ならではの野太い声で見事に再現していました。特に、劇中歌『Naatu Naatu（ナートゥ・ナートゥ）』のリズムセクションの再現度は圧巻の一言。複雑なビートを刻みながら、フロントメンバーが映画さながらのシンクロ率でエネルギーを爆発させる姿に、審査員席も観客席も圧倒されていました。

しかし、グレオレの真の魅力は、単なる「再現」に留まらない「4年間の絆」にありました。 4年目同期のインカレバンド。大学という枠を超えて集まり、共にアカペラに明け暮れてきた彼らの姿は、まさに『RRR』の主人公、ビームとラーマの「Dosti（友情）」そのもの。ぶつかり合い、声を重ね、一つのゴール（全国決勝）を目指してきた彼らの歴史が、一音一音に宿っているのを感じました。

印象に残ったのは、曲のクライマックスで見せた、限界突破のハーモニーです。「これぞヤロバン！」と言わんばかりの突き抜けるようなハイトーンと、大地を揺るがすようなベース。歌っている彼ら自身が、誰よりもこの瞬間を楽しんでいる。その「GRRREATマックス」な多幸感が、オンライン視聴者や会場の隅々にまで波及し、気づけば会場全体が映画のエンディングのような一体感に包まれていました。

学生生活の最後、この大きな舞台で「好きなものを、最高の仲間と、全力で届ける」。その純粋で熱い想いが、アカペラという形を借りて爆発した最高のステージでした。

グレオレの皆さん、魂の震えるパフォーマンスをありがとうございました！このステージで証明した「最強の友情」は、卒業してもきっと消えることはありません。これからの皆さんの人生も、まさに「GRRREATマックス」なものになることを確信しています。

Load, Aim, Shoot! 最高のナートゥを、ごちそうさまでした！！