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歌詞は語らず、響かせる

ONLINE kapu

【sonar-u community】響きを託す歌詞の作り方【ゲスト:kapu】

開催日: 2025/12/08

歌詞は語らず、響かせる――12月8日のsonar-u体験


2025年12月8日、【sonar-u community】「響きを託す歌詞の作り方」に参加し、あっという間の濃密な一時間を体験した。番組はそのさんとイケちん先生の軽快で温かな掛け合いから始まり、音楽番組でありながら肩の力が抜けた、居心地の良い空気に包まれていた。年末らしい雑談や笑いの中に、長年音楽に携わってきた二人の深い経験が自然に滲み出ており、視聴者としても安心して身を委ねられる導入だった。


ゲストのKapuさんが登場すると、場の空気は一気に繊細さを帯びる。名古屋出身のシンガーソングライターである彼女の語り口は穏やかで誠実、その佇まい自体がすでに「音」だった。披露された「クリスマスだから」は、景色を直接説明しないにもかかわらず、聴き手の中に自然と情景が立ち上がる楽曲で、言葉と旋律が同時に生まれるという制作スタイルの説得力を強く感じた。


特に印象的だったのは、「自分の思いを押し付けたくない」「響きに託したい」というKapuさんの言葉だ。歌詞は意味を限定せず、助詞すら極力削ぎ落とすことで、聴く側が自由に感情や風景を重ねられる余白を残している。その意図をイケちん先生が音楽理論と言語感覚の両面から丁寧に言語化していく場面は、学びに満ちていた。


この番組を通して、歌詞とは「伝えるもの」だけでなく、「委ねるもの」でもあるのだと気づかされた。自分の内側で心が止まった瞬間を大切にし、その響きを信じて手放す勇気——それこそが表現の深さにつながるのだと思う。心から、素晴らしい時間を届けてくださったそのさん、イケちん先生、そしてKapuさんに感謝したい。音楽と向き合う姿勢そのものが、静かに胸に残る番組だった。


 

投稿者

ஜ Shiori ஜ

2025/12/16 05:49

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