今回のライブで特に心を持っていかれたのは、表現も温度感も180度違うcocoon experiencesとPSYCHO FREAK、この2組の対比でした。同じステージなのに、全く別の角度から心を揺さぶってくる感じが、もうたまらなく面白かったです。

福生のcocoon experiencesは、言葉がないからこそ、音の一つひとつが心に景色を広げてくれるようなステージでした。音が重なるたびに自分の中の記憶が呼び起こされて、一本の映画を観終わったような深い余韻……。聴き手に解釈を委ねてくれるあの「余白」が心地よくて、繭（cocoon）に包まれる安心感と、どこまでも行けそうな解放感にどっぷり浸らせてもらいました。

対するつくばのPSYCHO FREAKは、まさに「動」のエネルギーが爆発。一音目で空気がガラッと変わって、今の音楽シーンを撃ち抜こうとする覚悟がビンビン伝わってきました。単に勢いがあるだけじゃなく、芯の太いサウンドに圧倒されて、気づけばこっちも引き込まれていて。

静と動、内へ向かう音と外へ放つ音。対照的な2組のおかげで、音楽の可能性って本当に無限なんだなと再確認できた夜でした。どちらも間違いなく「今、この瞬間」を鳴らしていて、最高に痺れました！