地方に住んでいる私にとって、こうして東京の最先端の音楽イベントを自宅にいながら拝見できることは、何よりの楽しみであり、贅沢な時間です。OTONOVA予選第17ブロックA、今回も素晴らしい才能に出会うことができました。

まず、我が子よりも若いかもしれない、15歳の「小川泉」さんに大変驚かされました。
ベースボーカルというのでしょうか、大きな楽器を抱えて堂々と歌う姿。
調べてみるとまだ中学生くらいの年齢だというのに、その眼差しはプロのアーティストそのもので、画面越しでも圧倒されてしまいました。
スラップという奏法なのでしょうか、激しく弦を弾く指使いと、あどけなさの中にある芯の通った歌声。
「Sony Music the LESSON plus」という場所で学ばれているそうですが、都会にはこんなすごい才能を持ったお子さんがいるのですね。これからどんな大人になっていくのか、遠くからですが親戚のような気持ちで見守りたくなりました。

それから、「板垣慎太郎」さんの歌声にも癒やされました。
とても甘くて、上品な掠れ具合のあるお声。
曲調もミドルテンポで聴きやすく、どこか懐かしい歌謡曲の良さを感じさせてくれて、家事をしながら聴いていても心地よく耳に入ってきました。
流行りの激しい音楽も良いですが、こういう歌心のあるポップスは、世代を問わず安心して聴けますね。

「花咲舞」さんの、カラオケルームからの配信というスタイルも親近感が湧きました。
場所なんて関係なく、そのハスキーで艶のある歌声だけで、そこをステージに変えてしまう力強さ。
「歌が好き」という純粋な気持ちが伝わってきて、胸が熱くなりました。

「WaiqU」さんのようなインストバンドや、「Noi」さんのような激しいロックも、普段の生活ではなかなか触れる機会がないので新鮮でした。
特にNoiさんの「悲しくて壮大な感じ」は、映画のワンシーンを見ているようで引き込まれました。

遠く離れたこの町にも、皆さんの熱い想いはしっかりと届いています。
素敵な時間をありがとうございました。