全国から選ばれし強豪が集まる「コロシアムリーグ」。その名前の通り、どこか戦いの場のようなヒリついた緊張感があった会場で、水鏡さんのステージは、まるで深い森の中にある静かな湖のような、不思議な安らぎを運んできてくれました。

「水鏡」という名前を初めて聞いた時、すごく綺麗な名前だなと思ったけれど、その歌声を聴いた瞬間、納得しかありませんでした。彼女たちのハーモニーは、まさに一点の曇りもない「水の鏡」そのもの。歌っている一人ひとりの表情や、その場の空気、そして聴いている私たちの感情までをも映し出し、優しく包み込んでくれるような深さがありました。

正直、私はこれまで「バラードって、ちょっと眠くなっちゃうかも……」なんて思っていた時期もありました。でも、水鏡さんの演奏は全然違いました。 言葉の一つひとつが、乾いた砂に水が吸い込まれていくように、私の心にスーッと染み渡っていくんです。学校のテストの結果が悪かったり、友達との何気ない一言でモヤモヤしたり、そんな「心のトゲ」が、彼女たちの柔らかな歌声で一本ずつ抜けていくような、最高のデトックス体験でした。

4年生部門ということで、これが大学生活の最後を飾る大きなステージ。プロフィールの「4年目バラードバンド」という言葉の裏側には、どれだけの練習と、どれだけの語り合いがあったんだろう、と想像してしまいました。 リードボーカルの切ない表現力はもちろん、それを支えるコーラスの重なり、そして大地のようなベースとパーカッション。そのどれか一つが欠けても完成しない「唯一無二の絆」が、一曲の中にギュッと凝縮されていて、なんだか「仲間っていいな、音楽ってすごいな」って、シンプルに感動して涙が出そうになりました。

私たち高校生から見て、大学4年生の先輩たちはすごく大人に見えます。そんな先輩たちが、こんなにも真剣に、こんなにも丁寧に、自分たちの「うた」を届けようとしている。その真っ直ぐな姿は、これから進路を決めていく私にとって、何よりも眩しくてカッコいい目標になりました。

水鏡の皆さん、心に消えない温かな光を灯してくれて、本当にありがとうございました！皆さんの演奏は、ただ「上手い」だけじゃなく、聴く人の心を守ってくれるような力がありました。卒業しても、皆さんが紡いだこの「水鏡」の音色は、きっとそれぞれの場所で輝き続けると信じています。

最高の「浄化」の時間を、本当にありがとうございました！