金川蓮さんの音楽が本当に好きなんです。聴いていて一番強く感じるのは、今の気持ちをそのまま置いていくような誠実さです。

無理に前向きに見せたり、きれいな言葉にまとめたりせず、引っかかっている感情をそのまま音にしているように思います。

だからこそ、聴いている側も構えずに受け取れるのだと思いました。

これまでの活動のことを詳しく知らなくても、曲からいろんな経験をしてきた人なんだなというのは自然と伝わってきます。

歌い方やメロディに余裕があって、勢いだけではない安定感があります。

ピアノを基準にした曲作りなのか、音の流れがわかりやすく、最後まで安心して聴けるのも印象的でした。

特に良いなと思ったのは、感情をぶつけるだけで終わらず、ちゃんと音楽として成立させているところです。

怒りや不満のような気持ちをテーマにしていても、聴き終わったあとに嫌な重さが残らず、こういう気持ち、わかるなと思える余白があります。

押しつけがましくならない距離感が心地いいです。

広島出身のアーティストはたくさんいますが、その中でも金川蓮さんは、流行や型に寄せすぎず、自分の言葉で勝負しようとしているように感じます。

派手さはなくても、続けて聴きたくなる理由がちゃんとあります。

グループでの活動を経て、今は一人で音楽と向き合っているからこそ出せる音があると思います。

セミファイナルという場で、その積み重ねが評価されてほしいです。

これから先も進み続けていく姿を見てみたいアーティストです。頑張って下さい。応援しています。