2次予選通過、本当におめでとうございます。
Schemaさんの活動を見ていて強く感じるのは、「背伸びをしない強さ」です。宇都宮発、低予算宅録型という言葉だけを切り取ると、どこか控えめに聞こえるかもしれません。でも、その実態はむしろ逆で、自分たちの立ち位置を理解したうえで、最大限の表現を追求しているバンドだと思います。

宅録という選択は、音楽に向き合う時間を自分たちの手に取り戻す行為でもあります。誰かに委ねるのではなく、納得いくまで音と向き合い続ける。その姿勢が楽曲全体に滲み出ていて、作り手の顔が自然と浮かんでくるような感覚があります。

また、下北沢や宇都宮、みなとみらいといった異なる空気を持つ街でライブを重ねている点も印象的です。それぞれの場所で、きっと反応も違えば、手応えも違うはず。その一つ一つを糧にしながら、バンドとしての輪郭を少しずつ太くしているように感じます。

ロックポップというジャンルは間口が広い分、埋もれやすさもありますが、Schemaさんはその中で、自分たちなりの色を丁寧に塗り重ねています。派手さよりも持続力を選び、確実に前へ進んでいる姿が、今回の通過結果に表れていると思います。
次のステージで鳴らす音も、期待しています。