「Acappella Grand Slam」の4年生部門の予選動画、見ました。アカペラって、昔テレビでハモネプを見たぐらいの知識だったの。その時も「すごいな」とは思ったけど、どちらかというと「綺麗なハーモニーを聴かせるもの」っていうイメージが強かったわね。

でも…今回、20数年ぶりにちゃんとアカペラを見て、もう、私の知ってるアカペラじゃなかったわ。完全に度肝を抜かれました。

e.s.t.さん、紅涙さん、ムゲン逃行さん…30組以上？すごい数。でも、何より驚いたのは、その「音」よ。

もちろん「咲き麗」さんや「金木犀」さんみたいな、うっとりする綺麗なハーモニーも素晴らしかった。声が幾重にも重なって、まるで教会で聴いてるみたいな神聖ささえあったわ。

でも、私が椅子から転げ落ちそうになったのは、ボイパとベース！あれ、もう「リズム隊」よ。ドラムとベース。 特に「DOPE」さんとか「烏丸FEVER」さんとか「Held」さん、「KICKIN'BOUGIE」さんとか。声だけであんなに重たいビートと、うねるようなグルーヴが出せるなんて…。スネアのアタック音の硬さとか、バスドラの圧とか、信じられない。完全に「ロックバンド」の音だったわ。楽器がないなんて信じられない。

これだけしっかりした土台（リズム隊）があるから、ボーカルやコーラスも思いっきりシャウトしたり、フェイクを入れたりできるのよね。これはバンドと全く同じ構図。楽器がない分、機材トラブルの心配はないけど（笑）、全員の喉とリズム感がすべて。その緊張感が、画面越しにビシビシ伝わってきました。

大学4年生っていう、一番多感で、これが最後かもしれないっていう「本気」が、声に全部乗っかってた。技術もすごいけど、それ以上に「情熱」でぶん殴られた感じ。綺麗なだけじゃなくて、泥臭くて、パワフル。声という武器だけで、こんなに「ガツン」とやられちゃうなんて思ってもみなかった。いやー、本当にすごいもの見せてもらいました。