歌がお上手、気持ちが届く、ファンを大切にしてくれるetcは、たくさんの方が書かれているので、私はちょっと違う角度から…。

野球で、ピッチャーがボールを投げるとき、いくら「投げるぞ」という気持ちがあっても、充分な筋肉がなかったり、投げ方を知らなかったりすると、キャッチャーにまで届きません。

歌も、同じです。いくら届けたい気持ちがあっても、それを届けられるだけの技術がないと届きません。

ある時、宇都さんが審査員として参加されたカラオケ大会がありました。宇都さんは、一人が歌い終わるたびにコメントされ、全ての人にそれぞれ違ったアドバイスをされました。フレーズの切り際に注意しましょう、休符では休むのではありません、ダイナミックのメリハリに気を付けましょう等々、眼から鱗なこと、私には分からないことが次々とでてきます。全て、歌う際に必要な技術。そして、宇都さんはそれらの技術に裏付けられた歌唱力があるからこそ、届けたい気持ちを、聴く人に届けられるのだと思います。

ただ、受けようとしなければ、どんなにいいボールを投げてもらっても受けることはできません。歌も同じです。どんなにいい歌をそばで歌われていても、その歌い手さんが投げてくれている歌声を受け取ろうとしなければ、自分の前を素通りしてしまうだけです。一度、彼が歌に乗せて投げかけてくれる優しい気持ち、励まし、愛を受け取ろうとしてみてください。頑張らなくても大丈夫、彼があなたの心のキャッチャーミットのど真ん中に、そっと投げ入れてくれますから。

エントリー曲「愛を叫ぶ」、フルバージョンです。

https://www.youtube.com/watch?v=1ms32iRewQE