金川蓮の音楽は語りかけるように心に届く。何度でも何度でも聴きたい音楽だ。

2回戦の川崎Y'sの衝撃。

当日のライブでは飽き足らず、YoutubeにアップされたLIVE動画を何度も見に行く。

舞台上にはシュッとした中性的な青年が1人。会場内には心地良いジャジーなピアノが流れ、観客の肩が揺れる

一音一音緻密に配置されたような洗練された音楽に、自身の心を切り開いて取り出したような言葉がのって耳に届いた。

痛い、苦しい、切ない、でも強い。いろんな感情がごちゃ混ぜになりながら、音楽に攫われていく快感。一瞬唖然。これは沼る。

楽曲提供も行なっているだけあって、音楽のクオリティはお墨付き。余計な飾りのない率直な歌詞が、個性的な声に乗って、心にまっすぐ飛び込んで来る。

金川蓮が掲げるDemoのテーマから考えると彼の曲は若い層に向けた楽曲なのかもしれない。

しかし、何者かになりたかったけれど、何にもなれず、通勤列車に乗り、家族のために這いずり回って、今日をかろうじて生きている多くの大人の心にもきっと響いて、日々を生きる勇気になるのでは？と思う。

金川蓮の音楽は、心の奥底に熾火のような消えない火を灯してくれるように思うのだ。

セミファイナルではどんな世界を見せてくれるのか、金川蓮の紡ぐ世界の続きをぜひとも体感してみたい。