「音楽ラバーのたまりbar vol.10
名前を聞いただけで、音楽を愛する人たちが自然と集まり、肩の力を抜いて過ごせる時間が思い浮かぶイベントだと感じました。

音楽に関わる場というと、どうしても専門的だったり、少し敷居が高い印象を持ってしまうこともありますが、この企画から伝わってくるのは、もっと穏やかで、人と人との距離が近い空気感です。音楽が中心にありながらも、「語る」「共有する」「感じる」といった部分がとても大切にされているように思いました。

それぞれの立場や経験が違っていても、「音楽が好き」という共通点があれば、無理に背伸びをしなくても同じ空間を楽しめる。そんな安心感が、このイベントの魅力なのではないでしょうか。
音楽業界の話や、日々の活動にまつわるリアルな声が交わされる場でありながらも、決して堅苦しくなく、あたたかさがある印象を受けました。

また、「たまりbar」という名前が示す通り、何かを学ばなければいけない場所ではなく、音楽に対する思いや疑問を、自然に言葉にできる場であることも、この企画の大きな価値だと感じます。誰かの考えを聞くことで、自分自身の音楽との向き合い方を見つめ直すきっかけにもなりそうです。

音楽は一人で向き合う時間も大切ですが、こうして人と気持ちを交わすことで、また違った彩りを持ち始めるものだと思います。
「音楽ラバーのたまりbar vol.10」は、そんな音楽の持つやさしい広がりを感じさせてくれる企画だったのではないでしょうか。

音楽を続けている人にも、これから何かを始めたい人にも、そっと背中を押してくれるような、穏やかで意味のある時間。
そうした余韻が静かに残るイベントだったと感じています。