映画の主題歌オーディション、予選Aブロックのラインナップをじっくり聴かせていただきました。

もう、最初から私の「バンド好き」の魂が揺さぶられっぱなしでした！

映画の主題歌というと、しっとりしたバラードのイメージが強かったのですが、このブロックは骨太なバンドサウンドや、アンサンブルの妙味が光るアーティストさんが多くて、聴いていて本当に楽しかったです。

「FiveLan」さんも素敵でした。 ロックバンドとしての熱量はあるのに、使っているコード進行がすごくメロウでおしゃれなの。 洗練された演奏の上で、ボーカルの方が絞り出すように歌う、あのハスキーボイス！ 「等身大」という言葉がぴったりの、飾らないまっすぐな歌詞が、その声に乗ってダイレクトに心に刺さりました。不器用だけど熱い、ロックの原点を見た気がします。

そして、「ザ6億光年ズ」さんです。 流れてきた音楽も期待を裏切らない素晴らしさでした！
洋楽のルーツを感じさせつつ、それをうまく日本人の耳に馴染むようにアレンジされていて、懐かしいけれど新しい感覚。最近はパソコンでいろんな音を足しているバンドも多いけれど、彼らは「バンドサウンド一本で勝負！」という潔さがあって、そこがたまらなくカッコいいのよ。 歌詞も優しくて温かみがあるし、何よりコーラスワーク！ 完璧に整いすぎているんじゃなくて、どこか荒っぽさが残っているのが、逆に胸を締め付けるの。
昔、私たちが汗をかきながら練習していた頃の空気感を思い出して、なんだか泣けてきちゃいました。

バンド以外の方々も魅力的でしたよ。 「MIOSIC」さんは、ゆったりとしてアンニュイな雰囲気が、大人の夜にぴったり。 男女のハモリが本当に美しくて、うっとりしてしまいました。 歌詞の中に「君が好きだったギターを弾いてるよ」というフレーズが出てくるんですが、楽器をやっていた人間としては、この言葉だけでグッときてしまって…。音楽を通して誰かを想う気持ちって、素敵ですよね。

「狐の嫁入り前」さんも、甘い歌声と、ふわふわとした浮遊感が心地よかったです。 晴れた日もいいけど、雨の日に家でコーヒーでも飲みながら、ゆったり聴きたい音楽ね。

どのアーティストさんも、それぞれの「音」へのこだわりが強くて、レベルの高いブロックでした。 やっぱり、楽器の音がしっかり聴こえる音楽っていいわね。 映画のスクリーンで、彼らの音楽が流れるところを想像しながら、応援させていただきます！