予選第17ブロックBは、ロック、パンク、弾き語り、バラードと、非常に幅広いジャンルの音楽が楽しめるブロックでした。

まず、ロックバンドとしての強さを感じたのが「DAWN.」さんです。
骨太でおしゃれな音楽性は、King Gnuなどの現代的なロックバンドに通じる雰囲気がありました。
時代を感じさせるような深みのあるサウンドでありながら、アプローチは非常に現代的で、若者から大人まで幅広い層に受け入れられそうな格好良さがありました。

同じくロックバンドの「モテギスミスバンド」さんも印象に残りました。
女性ボーカルの方の歌声が、文学的な歌詞の世界観と非常にマッチしていました。
新しい感覚の楽曲でありながら、どこか歌謡曲のような懐かしさも感じさせます。特に「痛い」という歌詞の部分で、感情を爆発させるようにシャウト気味に歌う姿には、胸を打つものがありました。等身大の感情表現に惹かれます。

アコースティックな魅力を見せてくれたのが「かりんとう」さんです。
白い服と淡い映像のトーンが、彼女の透明感のある声とアコースティックギターの音色にとても合っていました。
aikoさんの楽曲を演奏されていましたが、声質と曲調の相性が良く、聴いていて心が安らぎました。最近はSNS等でも弾き語りの動画をよく見かけますが、彼女にはつい聴き入ってしまう魅力があります。オリジナル曲も聴いてみたいと思いました。

「KAZUTO&MIGHTY BLOW」さんは、独自のスタイルを貫いていて素敵でした。
ウッドベースにセミアコースティックギターという編成で、1970年代頃のパンクを感じさせるような荒削りな魅力がありました。
綺麗に整えられた音楽も良いですが、こうして楽しそうに演奏されている姿を見ると、音楽の根源的な楽しさを思い出させてくれます。年齢を重ねてもこうして熱くなれるのは素晴らしいことだと思います。

そして「Meiya」さん。
ゆったりとした曲調と、奥ゆかしい歌い方が、往年のJ-POPの名曲を聴いているような安心感を与えてくれました。
KOKIAさんを彷彿とさせるような、ドラマティックで美しい歌声。
歌詞も素晴らしく、聴き終わった後に少しセンチメンタルな気持ちにさせてくれる、良質なポップスでした。