聴かせる本格派ロックンロールバンド
野郎の3ピースのバンド。クロスーツで統一して、ちょっと渋めでとっつきにくい印象を与えるが、彼らの音楽はとても親しみやすい。どこか懐かしく、いつか聴いたことがあるような、ホームに帰ってきたような気分にさせる楽曲群。じっくりと耳を傾けると、確かな腕前のDrums、Bass、Guitarが、リジッドに構築されたアンサンブルを奏でていて、パンキッシュな破壊力と同時に圧倒的な安定感を生み出している。そこにメロディアスで明るく明快な詞曲が歌われて、ああこれが懐かしさ、ホーム感の正体なのだなと合点がいく。若者たちの手による新しきエバーグリーンなロックンロールの創造を目論んでいるかのような蛮勇に、拍手を贈りたい。
2022/12/03