多様性のその先
私が1Noの音楽を聴いて感じたのは、ジャンルや固定概念にとらわれない音楽の多様性である。
これを聞くと、「はいはいそっち系ね、いろんなジャンル手出してるだけね」と感じる人もいるかもしれない。
確かにアーティストの紹介としてはもう聞き飽きた言葉ではあるが、彼の多様性は別の次元である。
まずは一曲聴いてみてほしい。
一つの曲の中にも様々なコンセプトやカルチャーを感じ、本当に1人で歌っているの?と思うほど1曲の中でも発声や人格が変わる。
別の曲を聞けばまた驚くだろう。
さっきと同じアーティストなのか、間違えて別のアーティストの曲に飛んでしまったのではないかと疑いすらする。
それほど彼の表現の幅は広く、ひとつひとつのクオリティが高い。
そして気がつけば次々と他の曲も聴いているだろう。
彼にはこれまで触れてきた音学、文化、感情それらすべてを体内で新しい楽曲へと昇華させる才能、それを表現する力がある。
曲をリリースするごとに、ライブに出るごとにその能力を覚醒させ続ける彼は間違いなく音楽界に名を残すだろう。
多様性という名の一貫性をもった唯一無二のアーティスト1No。
きっと私が紹介しなくても、あなたの耳にその名が届く日はそう遠くないのかも知れない。
2024/10/04