激しいだけじゃない、好きな様に遊ばせてくれるバンド
ONE LAST STANDはマジでヤバい。
彼等のライブを始めて観た時、「とんでもないバンドが現れた」という強い衝撃を受けた。
鬼神のように暴れまくり、好き勝手に自由に自分達の音楽をぶつけているにも関わらず、最前列で若い女性達が暴れながら号泣しているのである。
彼等は泣けるメタルバンドなのだ。
プロ・アマ、国内外を問わず、数多くのバンドのライブを拝見してきたが、こんな異様な光景は生まれて初めて観た。
まず、彼等を語る上で外せないのが「毎回アドリブで歌詞を変えてくる」ボーカルスタイルだ。
さらに、彼等の歌詞は日本語が主である。
これは簡単に出来る事ではないだろう。
勿論、基盤となっている歌詞はあり、その内容は彼等の激しい音楽性に合った過激なもので、現代社会の闇に対する強い訴えと、そこに対する自分達の思考や強い思いが込められているのだが、攻撃的なだけではなく、そこで悩み苦しむ人々への救済の言葉がこれでもかと詰め込まれている。
これを毎回変えて、語り掛け、訴えかけてくるのだ。
これが毎回胸に突き刺さり、心の隙間を埋め、救済され、思わず涙してしまう。
そしてなによりその高い演奏能力と、完成されたサウンドクオリティ、個性的でありながら激しさと美しさを兼ね添えた完成された楽曲には脱帽だ。
ギター三本、ドラム、ベースという構成だからこそ生まれるグルーヴの高さと、厚みのある重低音サウンドには度肝を抜かれた。
彼等の凄さは他にもある。
誰か一人が絶対的な物を持っているバンドというのは数多に存在すると思う。
しかし彼等は、六人全員がカリスマなのだ。
何度かのメンバーチェンジはあったが、今のこのメンバーはまさしく鬼神と呼ぶに相応しい。
そしてなにより、彼等はオーディエンスと共にライブを作り上げていると思う。
つまり、観ている観客側が七人目のONE LAST STANDになれるのだ。
彼等は毎回そういうライブをしている。
これ以上語るより、一度体感して頂きたい。
間違いなく彼等はこの先、日本のシーンを背負う存在になるだろう。
さぁ
スキナヨウニ、アソベ!
2022/06/04