SS YURCA マイクロアグレッションと戦うアーチスト
バンコク日本博2022 出演争奪選手権【FINAL】
開催日: 2022/06/19
SS YURICA。バンコク日本博、出演争奪戦ファイナル進出おめでとう。けれど彼女にとっては喜ぶ事ではないはずだ。ここで最後まで残って、世界のステージに立てなければ意味がないと、そう感じていると思う。
様々なテーマを楽曲中で訴えているようだが、いちばん強調しているのがFighting off the micro aggression(マイクロアグレッションと戦うこと。) マイクロアグレッションとは、見えない虐め、差別、偏見、虐待のこと。彼女自身の経験を通して、これを世界に訴えたいと決めたそうだ。
セミファイナルのインタビューで語っていたのは「私が訴えたいのは、虐めや差別、偏見、虐待をするな。という分かりきった事を言っているのではありません。私の歌は日和見な人々に向けた警告なんです。悪人は救いようがあるけれど、弱者を見て見ぬふりの傍観者たちは、自分達が悪いことをしている自覚さえありません。この見えない部分を歌にして見える形にしてゆく。それが私の役割だと思っています。」ここまで信念を持ったアーティストが、他にいるだろうか。
SS YURICAを応援したいのは、楽曲がいいのは勿論だが、人間としてリスペクトできるからだ。
彼女の行動は、いつも一貫している。どんな時でも言動がぶれない。音楽の中で表願していることと、日常的な行動が一致している表現者を、彼女以外に見たことがない。それほどに本質的なコンテンツを作っているということだ。
SS YURICAは、2020年10月から沖縄でシンガーソングライタとしての活動を初め、2022年4月。この春より活動拠点を東京に移した。「今の環境では生きて歌えない。」と感じていたそうだ。命懸けの拠点移動だったと思う。彼女自身がマイクロアグレッションの被害者だった。大の大人でも耐えられないような痛みを耐えてきた。だから、これ以上頑張れ、とは思わない。そろそろ報われて欲しい。もう限界まで努力してきたはずだ。
これをきっかけに、YURICAの想いが世界に届く事を願っている。この濁った世界に殺されずに、まだまだ長く歌っていて欲しい。それは同時に、この世界自体を救うことになるはずだ。
SS YURICA、小さな兵士の幸せを心から願っている。
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