悔し涙に溺れたVTuberは、次の夢を見る。
「どうせバーチャルはリアルに…
当たり前に勝てないなんて、
そんなこと、
誰にも思わせたくなかったのに…っ!」
そう叫んで涙した、二人の女性。
あの日の光景を、私は忘れることがないだろう。
若くないからできない。
可愛くないからできない。
リアルだからできない。
バーチャルだからできない…
私たちは、「できない」に理由をつけてしまう生き物。
けれど、それがどんなに勿体ないことだろう?
「できない」と決めつけなかった二人のVTuberが、それを教えてくれた。
「できないんじゃない、やるんだ。」と一歩踏み出した、
まりもってぃー・まんでー。
リーエ香澄。
彼女たちのアーティストリーグへの挑戦は、VTuberの間でも話題を集めた。
時にはライバルに成り得る同業者たちも、こぞって彼女たちを応援した。
投票日。
「凸待ち配信」という飛び入りゲスト歓迎スタイルのYouTubeライブを行えば、数えきれないほど多くのVTuberたちが「頑張れ!」とエールを送る為に参加した。
また、元々の彼女たちのファンはもちろん、これまでは知り合い程度だった人たちも、彼女たちの熱意に圧倒されて真剣に応援していた。私もそのひとりだ。
なにせ、リアルアーティストに混ざって挑戦するその姿は、一際輝いていたのだ。
それはきっと、「追う者」の気迫だったのだろう。
このイベントは、決してバーチャル向けのものではない。
けれど、バーチャルが出てはいけない決まりはない。
だから応募もして、そして、選ばれた。
戦う権利は、彼女たちにもあるのだ。
不利な状況であっても、挑める場所が目の前にあるのなら。
チャンスが目の前にあるのなら。
その一端を掴んで走り出さなければ、夢は叶えられない。
そんなイベントだからこそ、彼女たちの「本気」をここで見ることができた。
初めからできないと決めつけてはいけないと、走り続けるその背中で教えてくれた。
華奢で可愛らしい二人のモデルは、もう何度も見ているはずなのに。
なのに、
「私たちが、バーチャルの可能性を広げるから!」
「リアルにだって、勝つから!」
そう言ってくれているような審査用動画やツイートの数々は、本当に頼もしかった。
もしかしたら、この二人ならやってくれるかもしれない。
そう思うと、私も二人と一緒に夢を追い掛けている気さえした。
この挑戦を、叶えてあげたい。
「バーチャルだから」が、マイナスではなくプラスになる世界を見たい。
何より、どんな不利なことがあっても諦めないまっすぐな瞳に、胸を打たれた。
投票の結果は、非常に悔しいものだった。
終了した瞬間には、彼女たちの叫びながらの号泣につられて、画面の前で泣いた。
ここまで心を揺さぶられた出来事は久しぶりだった。
決めつけず挑戦した彼女たちを、
ここまで多くの人間の、VTuberの胸を熱くした彼女たちを、
このまま「脱落者」として手放してしまうのは、
余りにも勿体ない。
1%でも可能性がある限り、彼女たちは諦めることを知らない。
アーティストリーグの新しい可能性を見せてくれた、
まりもってぃー・まんでー×リーエ香澄
もう少し、
彼女たちに賭けてみるというのも、
現代のエンタメに必要な挑戦ではないだろうか。
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