バンド運営とライブハウス
Make a Story~アーティスト戦略会議~『バンド運営について』ゲスト :寝込みかんぱにゅら
開催日: 2024/04/04
自力集客ができないバンドが出演を控える。
立地・サービスレベルが低いライブハウスは淘汰される。
サービスレベルが高く、自力集客可能なバンドが出演するライブハウスが残る。
自力集客可能なバンドが出演するのでチケットノルマ制が不要になる
ふらっとライブハウスに立ち寄る客が増える。
残って欲しいと想定されているライブハウスだけが、
都合よく残ることが出来るのだろうかという疑問である。
小規模の体力のないライブハウスから淘汰されていくと思われるが、
そうすると、残るのは中・大規模のライブハウスとなり、
その会場を抑えようとすると、必要な会場代・スタッフ人数など、
かかる経費が上がっていき、バンド側が収益を上げるのに必要な集客人数も多くなる。
果たしてそこまで辿りつけるバンドがどれだけいるのか。
結果、ライブハウスに出演できるバンド数自体が減り、
中・大規模のライブハウスですら潰れていくのではなかろうか。
小規模ライブハウスが全滅する訳でもなくて、
バランスよくライブハウスが残っていくから問題ない、
ということになれば良いが。
チケットノルマ制が無くなったらライブハウスは何を収入源にしていくのだろう、という点が疑問である。
チケットノルマ制は、ライブハウスという空間を利用するためのサービス料なので、
バンド側が自力集客出来るかどうかに関係なく、必要経費としてバンド側が支払う必要があるのではなかろうか。
チケット代はバンド側の収入源だろうから、
そこを奪うと今度はバンド側が立ちいかなくなる。
そもそも「サービスレベルが高く、自力集客ができる出演者が集まっている場所」があれば、
そこに音楽を聴きに行こうとなるのか、という点が疑問である。
音楽が無くても生きていける人も多い。
サービスレベルが高いのであれば、店側のコストも高くなり、
客側にかかる負担も大きくなると思われる。
負担が大きいと、気軽に訪れる場所にはならないのではないか。
結局、好きなアーティストが出演するタイミングでしか訪れることはないのではないか。
また、「自力集客で出来る出演者」の情報がネットにないことは、ほぼありえない。
知らない音楽を探そうと思えばネットで探せる時代に、
知らない音楽を探すという目的でライブハウスを訪れる人が増えていくだろうか。
例えば、質の高いサービスが受けられるという信頼が既にあるライブハウスがあったとして、
スケジュールを確認し、出演アーティストの情報を探し、
気に入ったアーティストがいれば行ってみよう、
という探し方もあるかもしれないが、手間がかかりすぎる。
客が「気軽に」訪れるということを優先するのであれば、
何か別のものを用意して、そこに絡めて、
音楽はついでに聞けるという形でないと難しいのではないかと思う。
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