nacoさんファイナル進出おめでとう!
我らがnacoさん、審査員特別賞によりファイナル進出となりました。おめでとうございます!
セミファイナルDブロックは屈指の激戦区で、点数も激戦だったのですが、他にも審査員賞の候補となりそうな素敵なアーティストさんが数多くいらっしゃいました。その中から、審査員期待のアーティストとしてnacoさんを評価いただいたことが何より嬉しいです。
さて、そんなnacoさんの音楽は、歌も曲も演奏もすべてが素敵なのですが、私が特におすすめしたいポイントは、やはり詩の部分です。今回は、MovieGrandPrixイベントのプロフィール掲載曲であるMV「ないものねだり」から2番の歌詞をピックアップしてご紹介したいと思います。
「ないものねだり」2番抜粋 作詞作曲:naco
行き場もやり場もない気持ちは
握ってつぶしてただ耐えよう
飛べない鳥泳げない魚に
息をする場所はあるでしょうか?
雨の朝冬の朝失意の朝も
その目は無常にすべてを語る
止まっていることも怖くて
見えないまま進んでいる
世界は時々悪意に満ちていて
あなたみたいに笑えない
雨の降る音と闇夜に紛れたって逃げられない
あの月に向かい泣いて見せたって
あなたは何も気づかない
いかがでしたか。
「行き場もやり場もない気持ちは
握ってつぶしてただ耐えよう
飛べない鳥泳げない魚に
息をする場所はあるでしょうか?」
一番の歌詞でも「息を殺して」という表現が出てきますが、nacoさんの生きる世界は息苦しさのある難しい世界なのだろうと想像されます。息苦しさから飛び出すのも勇気、知って留まるのもまた勇気。息苦しい複雑な世界を楽しんで水を得た魚のように泳ぎ回る猛者がいるのもまた世の中の面白いところですね。
「雨の朝冬の朝失意の朝も
その目は無常にすべてを語る」
鏡を見たときに気づいてしまうのです。何かを握りつぶして耐えるのと同時に、何かを失っていることを。ここは共感。
「止まっていることも怖くて
見えないまま進んでいる
世界は時々悪意に満ちていて
あなたみたいに笑えない」
止まることは死という強迫観念だけで進む感覚、経験ありませんか。悪意に満ちた世界を感じたことがありますか。「自分ひとりではなかった」と赦される感覚を抱くのは私だけでしょうか。
いよいよ2サビ
「雨の降る音と闇夜に紛れたって逃げられない
あの月に向かい泣いて見せたって
あなたは何も気づかない」
「雨の降る音と闇夜に」を一気に歌う。このあたりのセンスがたまらなく好きなのは一旦おいておいても、「あなた」誰?
この曲最大のミステリーがここに出現。笑顔に屈託のない「あなた」と同一人物と考えてよいのか、この人物は同じ息苦しい世界で生きながらも笑顔を守っている人物なのか、外部にいて自分のいる世界を理解することが難しい、屈託のない笑顔の「あなた」なのか。
全ての謎を抱えたままストーリーは3サビに移るわけですが、それはまた次の機会のお楽しみとしましょう。
nacoさんの詩の世界に興味をもった方はぜひMV「ないものねだり」やオリジナル曲をチェックしてみてください。
https://www.youtube.com/channel/UCekDYnE3amOQgJW_oq_Lu5w
次は、いよいよファイナル!
チームnacoで最後まで頑張ろう!
2021/06/03