セトリとしては、匿名、6畳の夢、紡ぐ、夜明け、今日も生き抜いたキミへ
、どうにかなるよの6曲となっていました。まず、匿名は、機微に富んだギターと会場を圧倒する声量でその想いが心に刺さりました。匿名は、曲の盛り上がり、特にサビでの高揚感をオケで楽しんでいたので、それをギターになっても失わせることなく、むしろ活かした歌い方が良かったと思います。次に、6畳の夢は、熱くて滾る力強い歌声が良かった。このパワフルな歌声は他者を寄せ付けることなく、彼女が唯一無二であることを知らしめるほどにグッとくるものがあったと思います。胸が高鳴りました。新曲・紡ぐは、春風の用に心地よい歌声が会場を包み込んでいました。人に寄り添うという彼女自身のコンセプトをまさに表現するかのような歌声でした。そして、夜明けは、とても優しい歌声でした。目を瞑って、彼女がここにいること、それが共に歩んできてくれた人、今ここに来てくれた人によって形作られたという感謝を示すかのような世界に誘われました。最後に今日も生き抜いたキミへは、エネルギッシュで天真爛漫なかわいい元気な歌声がオケだと輝いているのですが、それとの対比でギターで語りかけるような柔和な歌声は、辛く生きてきたことから、心を解放してくれるようでとても居心地が良かった。どうにかなるよが個人的には1番印象に残りました。誰もが共感するような歌詞に、穏やかな声、｢どうにでもなるよ、どうにかなるよ｣の掛け声の会場の一体感、誰もくつろぎを覚え、離れたくなくなるような空間でした。前半2曲で心臓の高鳴りを感じさせ、後半に落ち着きを与え収束させるという曲の順序もかなり良かったと思います。また、洗練された歌詞と臨機応変な優しい、清澄、かわいい、かっこいい歌声がどの曲もしっかりと表現されていたと思います。