あの日、私は持て余す時間の使いように悩み、ただスマホを操作していた。
大して友達もいない、社交的でもない私にとって休日は楽しみでもあり、苦しくもあった。
何か暇つぶしできるものはないかとYoutubeを漫然と見ていると、ホーム画面に1つの動画が掲載されていた。
それはこのようなタイトルであった。

「【都庁ピアノ】外国からのお客様大喜び！！都庁ピアノデビューで”Englishman in NewYork!!!" by あさぴ」
　https://www.youtube.com/watch?v=316dp1TFdxs

当時は”都庁ピアノ”も”Englishman in NewYork”も”あさぴ”も知らなかった私は、そのサムネイルの笑顔に惹かれるように動画をクリックしていた。
都庁ピアノの行列から始まり、奇抜な柄に彩られたピアノの前に一人の女性が座っていた。
その女性は革ジャンを着ている黒髪のきれいな女性であった。
まったく知らない曲であったが、その踊るような音色に感銘を受け、この女性が投稿した他の動画にも興味が湧いてきた。

「【ストリートピアノ】横浜赤レンガ倉庫で「Get Wild」を弾いてみた by あさぴ（朝香智子）」
　https://www.youtube.com/watch?v=JiC-v6G3gr0

Get Wild。小室哲哉が隆盛を極めたあの時代に青春を送った私にとってこの曲は忘れられない。
City HumterのED曲でもあった。
Get Wildのピアノ演奏は他にも聞いたことがあったが、あさぴの演奏は何かが違うような気がした。
ピアノの技術なのか？
その理由は今もわからない。
ただ波長が合ったとしか言いようがない。
即座にチャンネル登録をした。
その後、定期的にアップされるあさぴの動画を楽しみに待つ日々がこの時始まった。

あさぴへの興味が日に日に高まるにつれ、ついにインストアライブまで足を運ぶことになった。
師走も押し迫った寒い日であった。
極寒の中、野外で開催されたインストアライブにノースリーブで登場したあさぴの演奏は、人々の心を仄かに温めたのではなかろうか。
インストアライブの会場で、私は初めてあさぴに会い、会話し、何年かぶりにCDを購入した。
その時交わした会話を私は忘れないであろう。
まさに、一言報恩である。

アニメ・ピアノ・フォレスト
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%A1%E3%83%BB%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%88-%E6%9C%9D%E9%A6%99%E6%99%BA%E5%AD%90/dp/B07TKNFTQ9

あさぴは、大阪府出身のコンポーザーピアニストである。
幼き頃よりピアノを習い、京都市立芸術大学作曲専攻、同大学大学院音楽研究科作曲指揮専攻を修了した才女である。
本来であれば私の人生とは一点の交わりもない人である。
それがひょんなことからインストアライブまで行くことになるとは、わからないものである。
最近、あさぴは毎週月曜日にあさぴの月９ナイトショーを配信している。
毎週テーマを決めて、リクエストを募りその曲を演奏するというスタイルである。
特に私の好きな回は小室哲哉 de ナイト！！

【あさぴの月９ナイトショー】〜#11「小室哲哉 de ナイト 」
　https://www.youtube.com/watch?v=5USvjxh8x8w

演奏のみならずトークも秀逸である。
また、ファンの方への接し方も丁寧であり、可能な限りコメントへ返信する姿勢は、見習いたい。
明鏡止水の心を持っているのではなかろうか。
仕事が始まる月曜日。その荒んだ心に潤いを与えてくれる演奏である。

そんなあさぴが、Radio Star Auditionにでる。
何としてでも勝ってほしい。
そう願わない日はない。
Auditionにでている他のアーティストも皆さん素敵な方なんだと思う。
ただ、あさぴに受けた恩を返さなければならない。
いつ返すのか？
それは今でしょう。
少しでも貢献したく、拙文ではあるが、このレビューを書くことにした。
どんな結末になろうと、私にとってあさぴはいつでも優勝である。

2月末には”「あさぴ」が優勝した！！”と言えることを願い、このレビューを終わらせたいと思う。

以上