私はライブに行ったら普段着ている「母」と言う鎧を脱いでただ一人の女の子に戻りたい。

貴方はどうだろうか？

大きな音、激しく明滅する照明、大好きなアーティスト。

その中でたった一人の個人に戻りたい。

ある朝、子どもの遠足のお弁当を作りながら「バイプレイヤー」を聴いた

ちょっと泣きながら焼いた卵焼きが綺麗に巻けた。

「拍手喝采」

ミワさんの書いた歌唱、その一言でこのお弁当もなんだかちょっと誇らしいラッピングを施して貰った様な出で立ちに見えた。

私はけして立派な母親ではない。

この子は、私がお母さんじゃないほうが幸せだったのではないか…と思う日もある。

それでも、労を労って讃えてくれるこの歌が寄り添って、背中を押してくれる。

私は泣けるロックが好きだ。

誰がなんと言おうとも、心に刺さる歌詞を書いてくださるミワユータさんが鼓膜と脳を揺さぶる音楽を奏でてくれるベスハチが好きだ。

ライブには泣きに行っているようなモノと言っても過言ではない。

人生は限られている。

その中で如何に楽しんで生きていくかが人生の大きな意味だと思っている。

そして、人生は思ったより短い。

嫌いなものを数えるより、好きなものを数えたほうが絶対に精神衛生上良いと思う。

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弾ける音が目に見えるのがベスハチのライブだ。

「音が見える」とはこの事か！と30を過ぎてライブを見て知ったのだ。

音楽を音以外で表現するのはとても難しい。

日本のカルチャーである「漫画」でも音楽に関するものが少ないのは「表現が難しい」と言うのがあるからだと聞いた。

耳で聴く音楽、目で見るステージ、ソレが揃って「ライブ」。

ただ、音、そのものが見える。

と言うのはソレを見たものしか分からないと思う。　
　
でも、ベスハチのライブを見て貰ったら「なるほど！」これが「音」が「見える」か！と膝を打つと思う。

演奏中に鼓動の様に揃うメンバーさんの動き。

大佐のドラムに合わせるようにビリビリと揺れるアンプの表面。

フロアに突き抜けて来るバスの風圧。

音を全身で支える様に奏でられる、しゅんじさんの動き。

ギターと抱き合うかのように踊るこふじさん。

その髪の毛一本にも意思があるかの様にステージに君臨するミワユータさん。

見えるだけじゃない、聴くだけじゃない、震える程の興奮と愛が詰まったステージ。

一度見てほしい。

あの眩しい音の洪水を。

「音が見える」その瞬間を。

ベスハチはいつでも迎えてくれる。

きっと貴方の背中を押してくれる。

「初対面ですが、愛しています。」

その愛に突っ込んでみない？