「1Noの楽曲ジャンルは？」と聞かれて、最初に思い浮かぶのはHiphopだと思う。バトル経験もある彼はラップスキルがとにかく高い。心地よい言葉選びと、楽曲内の早口のフレーズ、時折現れるトリッキーなフロウを聞くと、第一線で活躍しているアーティストと遜色ないという印象を受ける。ラッパーとしてかなりの完成度を持っているため、初見ライブでも彼の声が脳裏に焼き付くことは間違いないだろう。

また、1Noの楽曲を深掘りしていくと、Hiphopのみならず、ロック、RnBからも影響を受けているアーティストであることが分かる。特に楽曲「LUCY」は、晴天に恵まれたさわやかな海岸沿いのドライブをも彷彿とさせるような、ギターをはじめとするドラムサウンドを中心としたビートに、1Noの得意とする高音ボイスのHookが心地いい。温かくも優しい1Noの声からは、ストレートな言葉と、読書好きな彼ならではの文学的表現が交差し、彼にしかできない世界を表現していると言える。

そしてライブではカリスマ性を存分に発揮する。

歌唱力の高い1Noの本当の強さというものはライブでこそ実感してもらえるだろう。ライブでも音源と同等レベルのクオリティで歌い上げる彼の姿にはあっぱれ。アドレナリン全開の攻撃的なビートに乗せた彼のラップスキルをふんだんに詰め込んだ楽曲も披露されるとのことなので、ぜひこれを読んでくださった方は1Noのライブを最後まで楽しんでいってほしい。