のっけからイケチン先生のテンションの高いこと。最初だけおじさんの臭いを我慢してって。ユージさんの今日はスペシャルな若いフレッシュなゲストさんという紹介自体もおじさんですけどね。視聴してるほうもおじさんですよー。NIE’Sさんには悪いけどカレーの話が頭に入ってきませんでしたね。

れいなさんは現在大学１年生19歳。ライブ活動を始めて１年。コロナ禍の中でのライブハウスでしか歌ってない。ということは完全な令和の新星アーティストなんだな。画面を彼女に固定してというコメントもありみんながくぎ付けになってしまいました。さてどんなお話を聴かせてくれるのかワクワク。

まずMVは「暗い世界」ひとが傷つくことが書かれてることが目につくSNSの様子に一石を投じた曲。暗い狭い怖い闇に閉じ込めて僕らはなぜ人を蹴落とすか。いつになったらこの世界に光がひとつでも差すのだろう。いつになったらこの世界は優しさであふれるのだろう。刹那を見事に捉えてますね。

今日もイケチン先生の鋭い分析。まず曲の作り方は理論的なのか感覚的なのか。最初の音を決めて後は流れで合う音を選んでつけたということでした。Aメロの非和声音が天才的だと解説されるイケチン先生。そういう音を選ぶことが自然に出来ること自体がすごいことらしいのです。それでなおかつBメロはブルーノートスケールが出てくる。メロディがシンプルな繰り返しでなくて毎回進化しているそうです。これが本当の意味の弾き語りで出来た曲だと。なるほど目から鱗という感じでしたね。

次はイケチン先生の質問攻めコーナー。れいなさんの答えは予想の上を行ってる感じがしました。中３の頃にテレビで秦基博さんがギター１本で歌ってるのをカッコいいと思ったのがきっかけだとか自分で書いた曲がめっちゃいいので聴いてもらいたくていきなり路上で歌ったとか。一昔前のミュージシャンの歌い始めとは明らかに違うのではないかな。

「暗い世界」の書き方について。まずイントロが浮かびその音色から最初に歌詞を書きあとでメロディをつけたというのがパーセンテージの少ない方の作り方だそうです。天才だすげえなとイケチン先生絶賛です。いろんな歌の中で歌詞にない“あー"と歌うのは歌詞に書かれてる事じゃなくて内から出てるものとして"あー“を言いたいからと。それがまた非和声音なのがすごいんだということです。サビになると声を張るのがオーソドックスだけどれいなさんはリミッターがかかったかのように抑えられてるのが特徴的。感情を出さないタイプの子だから歌にもそれが表れてるという分析でした。気分を上げる方法はカラオケに行くとか本を読むなどだそうです。

曲作りやライブでコンセプトにしてることはとユージさんから質問。悩みのあるひとに向けて一緒に悩んで一緒に苦しんで最終的には前を向けるような曲を意識していると。このコメントでやっと今回のテーマに行きつきました。れいなさんの歌詞は心にサクッとシンプルにいい距離感で入ってくると。曲の主人公は女性なんだけど"わたし"より“ぼく“の方が男性女性関係なく共感してもらえるから一人称は“ぼく“なのだそう。今の若い子ならではの感覚。おじさんには気がつかなかったことでした。れいなさんからあげた人の気持ちに寄り添ってるかなと思うのは「雨が流した涙」でマイナー調の曲でした。

イケチン先生のお話だとれいなさんの特徴としてサブドミナントという暗くも明るくもない曲が多いそうです。どっちにも行ったり来たりしてる。トータルで聴いてると暗く感じるけど実はそうでもなく切ないところで止まっていると。ここでユージさんがまた決めてくれました。“よしなに“というワード。れいなさん=よしなに。なんか腑に落ちました。フラットなんだけど柔軟性がある。人柄にも楽曲にも表れてるということでした。「普段は誰と何してます？」わたくしおーさんの質問に「普通の友達と普通のことしてます」やっぱりかと納得しました。

ラストのMVは「雨が流した涙」自分が悲しくて泣いてる日に雨が降っていてそして最終的には今日流した涙を明日の糧にしてがんばろうという曲。涙を流して空を見上げ雨を浴びるあの感じが好きなんだ。涙か雨かは分からないけどどっちも同じ水に流れていく。いつか流した汗がいつかは天気雨になってほしい。今日の僕が称えられる日まであともう少し。好きな人もいれば嫌いな人もいるけれど雨にはひとの気持ちを動かす力があるのは確かですね。