DJになったあさぴさんにお薦めしてもらい、案内されて、ラジオの場でも、ピアノ界隈に浸る。目に浮かぶ4月からのイメージです。

先日、あさぴさんがインタビューに答えて、現在、ラジオを聴く層とインターネット上で音楽に親しんでいる層が分かれているので、橋渡しになることがしたい、と言ってます。思うに、ネットピアニストといわれる才能に溢れた個性豊かなミュージシャンたちの魅力は、ラジオを聴いている人の中には知らない人も多いのではないか。ネットがあまり必要でない人にとって、かれらピアニストたちは、ネットの世界に潛ったままの人と映っていないだろうか。

DJあさぴが始めるであろうことは、ピアノを愛しピアノに愛されたネットピアニストたちがラジオの場でも活躍できるように、ともに新企画を立ち上げること。そしてネットピアニストたちのとんでもない才能をもっと多くの人に知ってもらい、音楽のよろこびを私たちにとどけてくれることだと思います。

そもそもネットピアニストたちの多才さには驚かされるばかり。クラッシックの有名曲を超絶技巧アレンジでメドレーにしたり、Jポップのヒット曲を本家も納得のピアノ曲にして届けてくれたり、知らない曲のリクエストもなんのその、その場で原曲をネット経由で聴いては1秒遅れのコピーで繰り出してくれたり、ピアニストたち数人がその場で出会ってすぐに即興連弾してくれたり、こんなところでピアノを演奏してくれるの？と思わせてくれたストリートピアノの達人であったり、はたまたオンラインレッスンともいうべきピアノを弾く人たちへの懇切丁寧なレッスンまでやってしまう、音楽経験の乏しい私の理解力と文章力では、あの才能たちの素晴らしさを表すことができません。とにかく、経験したことのなかった音楽がそこにあるのです。かれら一人ひとりが録音などの基本技術やネットの技術、動画編集技術を使いこなして、自分だけの音楽を表現してきているのです。あさぴさん以外にもたくさん。およそ10年ほどの歩みを経て、現在のネットピアニスト界隈が出来上がってきたのではないか。

ヒット曲に興味もなく、好きなパーソナリティもいない、つまり、ラジオを聴く層でもなければ、ネット上の動画や生配信も知らないという、どちらの世界からも遠く離れた世界にいたのが昨年の夏までの私でしたが、ネットピアノ、ストリートピアノの世界を知って、推し活らしきことまで始めてしまっていて、正直驚く。そして、一方の、最近のラジオも、どうやら面白そうだというのが、今の心境です。

ほんとうは潜ってなぞいないピアニストのみなさんが、あさぴさんの前で列をなして、自分とセッションしよう、とか、こんな話題でおしゃべりをしようとか、こんなイベントをラジオにのせようとか、言ってくる様子が目に浮かびます。なにしろ、ピアノ界隈のだれもが知る、大好きなあさぴ総長ですから。

表現者であるご自分をよく理解し、ほかの表現者でもあるピアニストたちと、その音楽を受け取る側とへの、愛とリスペクトを惜しまぬ朝香智子さん、あなたのご活躍を念じてます。

先日の続きは、これにて終えたく思います、目的地は、ここでした。